「何もしない妻」もまた、「弱すぎる男」同様、心が家庭にない人が多いようで
す。
原因は仕事だったり男性だったりしますが、一口に言えば、夫との心の断絶です。
定年で一度リタイヤした六十二歳の会社員を夫に持つ八歳年下の妻の場合は、薬剤師
としての仕事に生活のほぼ全部のウエイトを置き、朝、夫と顔を合わせても「おはよ
う」もなければ「行ってらっしゃい」もなく、夕食の支度もしない日が三年近く続き
ました。
しかし、「なぜなの?」という私の問いに、彼女はこう答えました。
「もとはといえば、夫の秘密からなんです。」
夫は何年もの間、自分の親にまとまったお金を渡していたのですが、それを妻に隠し
通していたのです。
妻は夫がなぜ自分に話してくれないのかが納得できません。次第に夫に対する不信感
を募らせ、抗議の気持ちもあって、家庭のことをする気をなくしていったようです。
一方、夫の方は妻の心が読めず、また読もうともせず、「女というやつは始末に困る
よ」などと広言するばかりで、早々と関係修復に見切りをつけてしまいました。
母親思いの優しい夫なのに、結局、この二人は熟年離婚になりました。
私は経験から思うのですが、夫が妻にきちんと向き合ってさえいれば、それでも何も
しようとしない妻というのは、めったにいません。
この夫婦の例のように、失敗の本当の原因は二人の心が通わなくなったこと、そのこ
と自体にあるのだと思います。
逆に、言いすぎ、しすぎの妻というのは、愛情過多か自己防衛が原因のことが多いよ
うです。
夫のポケットや財布の中を探ってはあれこれ干渉したり、邪推したり、夫のすること
について幼稚園の子に言うようにうるさく構ったり。
でも、こちらは無関心の妻とは反対に、夫のことばかり気になるわけで、言葉を換え
れば「かわいい妻」ともいえます。
興味と好奇心を家庭の外にも向けるとか、夫と共通の趣味を持つとかして、自分自身
の成長を心がけていただきたいと思います。
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