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「運命の恋」をより深くするエッセンス!

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※けい花  プリザーブドフラワー

自分の個独性を受け入れていないので、一人ではいられない二人がつくる
関係が「二人ぼっち」を生み、お互いに孤独感の痛みを和らげあっている。

そのような「二人ぼっち」な関係が危険であるというのが過言なら、不健全
だと言ってよいだろう。

なぜ?

お互いに相手を見つめることに多くのエネルギーを注いでいると、相手以外
の人間を視界の外に追いやってしまうからだ。

こうして社会から隔離された二人だけの関係は、愛も成長を止め、出口が
ない水溜りは、腐ってしまうようにやがて病むことになるからだ。

社会心理学者のエーリッヒ・フロムは著書「愛するということ」で、こう
述べている。

「愛とは、特定の人間に対する関係ではない。愛は一つの対象に対してでな
く、世界全体に対して人がどう関わるかを決定する態度・性格の方向性のこ
とである。もし、一人の他人だけしか愛さず、他の同胞には無関心だとした
ら、それは愛ではなく、共生的愛着、あるいは自分中心主義が拡大されたも
のにすぎない」

厳しいことを言っているが、大切なことだ。

もう一人、同じようなことを述べている人がいる。

秋篠宮と結婚する前に紀子さまが通読したと言われている「こころの旅」の
中の精神科医の神谷美恵子の言葉だ。

「……親密さを実現しえた者は、他人の人びととの対人関係が格段と広く、
豊かに自由になるのを経験するだろう。少なくとも自閉的な(ふたりしずか)
ともいうべきものでなく(開かれたと結婚)ならば自然にそうなると思われ
る。ことに一人の異性をはじめてよく知ることによって、異性全体への認識
も深まり、人生全体への展望が開けるといっても過言ではないだろう。

これらの人たちが言っていることを私なりに要約すると、こういうことだ。

一人の相手との愛し愛されるという経験を通じ、人は「愛」とは何か、愛し
合うとはどういうことかを学び、また、愛する能力を育て、さらに、深い愛
、広い愛を体験することが可能になる、ということだと思う。

深く愛すると同時に、広く愛することを忘れてはいけないのだ。

愛に広さが加えられることで愛がより深くなり、深さが加えられることで、愛
がさらに広くなる。

そして、広く、深く愛せる人に育っていくのだと思う。

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