他人のことはよくわかるが、自分のことになると皆目わからないのが人間の本質

であり、おもしろいところでもある。

たいていの人は、他人の悪口を平気で言うが、自分が悪口を平気で言えるような

程度の低い人間になっているとは思いもしない。

「類は友を呼ぶ」ということわざがある。

似たもの同士が集まるという意味だが、実はこれは、当たっているようで当たって

いない。

なぜならば、仲間を見てわかるのは、生活レベルや知的レベル、趣味レベルの範疇

いわゆるライフスタイルが同じステージの者が集まっているだけだからだ。

だが、自分の魅力を知り、その魅力を磨くことができれば、魂のステージがどんど

ん上り、今まで知らなかった世界や人脈が広がっていく。

では、自分の魅力を知るにはどうしたらいいのか。それは簡単だ。

まず目を閉じて、あなたが好きな人と嫌いな人を思い浮かべる。異性でも同性でも

かまわない。

そして、その人達を好きな理由、嫌いな理由をできるだけたくさん、より具体的に

書き出してほしい。さあ、どんな理由が並んだだろうか。

結論から言うと、好きな理由は、あなたがそうなりたいと願っていること。

そして嫌いな理由は、あなたにもそれとまったく同じ部分があることをあらわして

いる。

例えば、好きな理由に「いつも笑顔が素敵だから」、嫌いな理由に「ずる賢いとこ

ろがある」と書いたとしよう。

それはあなたが抱いている、人に対して「いつも笑顔で接することができたらいい

な」という願望であり、「自分にはずる賢いところがある」とわかっている証拠で

ある。

好きな人は自分の未来像、嫌いな人は自分の現在・過去というわけだ。

嫌いな人を好きになれとは言わないが、嫌いな人がいればいるほど自分自身を許す

ことができないということである。

出逢った人の良いところを見つけてほめなさい。

そうすれば必ず、あなたが好きな人の数より、あなたを好きになる人の数が逆転す

る。

その人たちこそ、あなたの魅力の虜になった人たちだ。彼らはあなたの魅力に気づ

き、磨いた証拠でもある。

今日出逢った人は、みんなあなたの先生である。このことがわかれば、あなたはま

すます輝いていくだろう。

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