「ふつつか者ですが・・!」


「ふ」

「不束者」は「ふつつかもの」と読みます。

不束者の意味
1.気がきかない。
2.行き届かない。
3.不調法な。
4.太くて丈夫そうなこと。
5.太めで不恰好。
6.武骨で下品などです。

したがって「不束者」は1~6までの条件に当てはある人のことを言います。「不束者」は「気がきかない人」「行き届かない人」「不調法な人」「太くて丈夫そうな人」「太めで不恰好な人」「武骨で下品な人」いう人物像を表現する言葉、ということになります。

「不束者」の語源は平安時代以前からとも言われていますが、語源の形跡は平安時代に多く残されています。平安時代には「不束(ふつつか)」ではなく、短い柱のことを「太束(ふとつか)という言葉で表現していた記録があります。

また平安時代の美的価値観が「細身」であり、太めの人には「太束」という表現が使われ、「太束」が「不束」という「当て字」になっていたという説が語源として有力です。

短くて太い柱のような人は「不恰好だけど丈夫な人」として「不束者」と呼ばれるようになり、時代が中世になると「武骨で品格のない人」の表現として「不束者」が使われるようになったと言われています。

昨今「不束者」が使われるのは、結婚式の身内のスピーチや、新郎のスピーチなどです。この場合の「不束者」は、「まだ未熟者ではありますが」や「まだ至らないところばかりですが」という意味で使われています。

例文:「不束者」ではございますが、よろしくご指導いただきたく思います。
例文:「不束者ではありますが」、内に秘めた負けん気は人一倍です。

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